携帯テキストが改行を多用する理由の理由

物語自体とは直接関係ないけど。

携帯テキストには改行が多い。「読みやすくするため」と言われている。確かに、普通の文章と同じ頻度で改行を入れると、文字がビッシリと画面を埋め尽くして読みづらい。改行を入れるのはそれに対処するためと言われる。

この間「恋空」の書籍版を本屋で見かけたが、こちらのバージョンでは改行は全部とっぱらわれていた。つまり改行は携帯で読むのに最適化するための処理で、書籍なら改行が無くても文字が紙面をビッシリ埋め尽くしたりしないので必要無い、という事になるが…
そもそも、じゃあなぜ改行が無いとビッシリになるのか。

neko-cell.gif
QVGAサイズで16ピクセルのフォントをベタ打ち

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T-Timeによるレンダリング

見ての通り、別に画面が小さいからといって改行を入れないと必ずビッシリになるという訳ではない。もちろん、例で使った「我が輩は猫である」は小型画面用の最適化なんてされてないので、どれだけ工夫しても最初から携帯を前提として書かれたテキストよりは可読性は劣るだろうけど、ちゃんと余白を制御してやればそこまで読みづらいものではないと思う。

日本の携帯は日本語の使用を前提とし、なおかつモノクロ液晶の時代からずっと建増しで進化してきた(はずな)ので、タイポグラフィの概念が全く発達していない。最近は字形こそ高解像度にアンチエイリアスで奇麗だが、幅は全て等幅でプロポーショナルフォントは使用できないし、余白はトラッキングも行間も制御できない。

日本の携帯のOSはタイポグラフィに注意を払う事はこの先も当分無いだろうけど、この程度ならFlash Liteでもツールが作れそうな気はする。
もう作ってる人いる?

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