「恋空」100ページほど読んで


さすがにちょっとクラクラしてきた(笑)
具体的には、レイプ・精神を病む・自殺未遂・退学等に関する描写が唐突すぎて、物語を楽しむよりも違和感が先に来てしまう。

ただ、無理矢理だけど説明をつけるなら、これは”suspension of disbelief(不信の一時的停止)”が働く箇所・働かない箇所が違うだけで、やってる事は他のフィクションとそこまで変わらないのかな、と思った。

suspension of disbeliefというのは、「不信の一時的停止」「疑いの停止」「自発的な不信の一時的保留・停止」と色々訳されているものの、うまい日本語訳が無い言葉で、人は物語を楽しむためなら(暗黙のうちに)ありえない事柄に疑いを挟まないようにする、という概念。例えばマリオが身長の数倍もの高さまでジャンプできても非現実的だとケチをつける人は少ないし、ジェームズ・ボンドが透明な車に乗ってもそれで物語が楽しめなくなると文句を言う人も少ない。それはそれぞれ、「人はせいぜい数十cmくらいしかジャンプできない」「車が透明になったりはしない」という事柄に対する違和感を無意識のうちに押さえ込んでいるからだ。

ただ、何に対してどれだけ違和感を押さえ込めるかというのは、話の展開、また見ている人によって異なる。「マトリックス」で主人公達が重力を無視したアクロバティックな動きができるのは「マトリックスの仮想世界を超越しているから」という説明が本編内でなされているから信じやすいが、同じ事をラブコメ映画でやったら異様以外の何物でもない。また、SF映画にあるような、何かする度にピコピコ音が鳴るような派手なコンピューターの描写は、コンピューターに疎い人には見過ごされるかもしれないが、コンピューターにまつわる職業の人なら苦笑してしまうだろう。

「恋空」における描写、およびそれが受け入れられている事に説明をつけるなら、その不信の一時的停止の対象範囲が自分とは異なるという事なんだろう。実際、2chでも電車男痴漢男新ジャンル系などなど、広く支持を集める物語は沢山生まれているが(そして個人的にはこっちの方がすんなりと読めるが)、これらにしても現実と照らし合わせたら明らかにおかしい箇所は山ほどある。そのおかしい箇所に対して感じる違和感が邪魔をしてこれらの物語を楽しめないという人もいるだろう。ぶっちゃけた話、それを指摘して騒ぐのは「野暮」なわけだが、だとしたら携帯小説のリアリティの不備を指摘して騒ぐのも、やっぱり「野暮」という事になるのだろう。

まあ、当初「恋空」はノンフィクションという触れ込みでアピールしていた、というのは流石に言い訳できないけど…

One thought on “「恋空」100ページほど読んで

  1. 久しぶりに見たらなんかいっぱい更新されてら(・ω・)

    恋空、途中まで読んだけどなんだか理解できなかったな…。
    違和感を感じたのは物事が何もかも唐突過ぎたせいかしらw

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